バーチャルオフィスの利用料は確定申告で経費にできるの?
バーチャルオフィスの勘定科目・仕訳のやり方を教えてほしい!
こういった疑問に答えます。
今回の記事で学べる内容は以下の通り。
- バーチャルオフィスの利用料の勘定科目
- バーチャルオフィスのオプションの勘定科目
- バーチャルオフィスの仕訳のやり方・実例
- おすすめのバーチャルオフィス3つ
簿記や帳簿の付け方にあまり詳しくない方にも分かりやすいように丁寧に解説していきます。
バーチャルオフィスは確定申告で経費にできるの?
「バーチャルオフィスの利用料は確定申告で経費にできるのか?」という質問ですが、結論としては「経費にできます」。
バーチャルオフィスは、実際に働いている事務所ではなく住所をレンタルしているだけなので、一見経費にできなさそうですが、ちゃんと経費として認められます。
もちろん前提として、利用しているバーチャルオフィスが事業に必要な経費であるという証拠が必要です。
(例:ネットショップの特商法表記にバーチャルオフィスの住所を記載している など)
一番の対策としては「開業届」にバーチャルオフィスの住所を記載しておくと、経費として認められやすくなります。
詳しくは以下の記事を読んでください。
バーチャルオフィス利用者バーチャルオフィスで開業した場合の納税地はどこになるの?バーチャルオフィス利用料を確定申告で経費にできるの?必要な手続きをしっかり教えてほしい!こういった疑問に答えます[…]
バーチャルオフィスの勘定科目は?
バーチャルオフィスの使用料の勘定科目は「支払手数料」が妥当です。
その理由は、他に「支払手数料」勘定を使うケースを考えてみると、イメージしやすいかもしれません。
- クレジットカードの年会費
- Amazonプライム会費
- 金融機関への振込手数料
- 弁護士や税理士への報酬 など
つまり「支払手数料」とは、そのサービスを利用するために必要となる費用・手数料のことです。
バーチャルオフィス利用料もこの「支払手数料」に当てはまります。
一方、レンタルオフィスなど個室のオフィスを借りた場合は「賃借料」、テナントなど賃貸借契約を結ぶ場合は「地代家賃」になるので注意してください。
バーチャルオフィスのオプション料金も経費になるの?
バーチャルオフィスでは、電話転送や会議室レンタルなどのオプションサービスが選べることもあります。
これらのオプションの料金・費用も経費になります。
オプションの勘定科目としては、まとめて「支払手数料」としておけば問題ありません。
勘定科目を分けなくてもいいの?
もちろんオプションの種類ごとに勘定科目を分けるやり方もあります(例:郵便物転送→荷造運賃、会議室レンタル→会議費 など)。
ですが、いずれの勘定科目にせよ「費用」として計上され納税額もまったく変わらないため、税務官から指摘されることはまず考えられません。(税務官にとって指摘するメリットがないから)
なので、シンプルに「支払手数料」で統一する方法が、手間がかからずおすすめです。
バーチャルオフィスの仕訳のやり方【実例つき】
バーチャルオフィス利用料の仕訳のやり方を解説します。
私も使っている確定申告ツール「マネーフォワード クラウド」の画面を使いながら、一連の仕訳を見ていきます。
前述のように、バーチャルオフィス利用料は「支払手数料」【費用】の勘定科目を使います。
支払手数料 ××× / (相手勘定) ×××
費用を支払った場合、
- 借方(左側):費用の品目
- 貸方(右側):支払い方法
として仕訳を行います。
例:バーチャルオフィス利用料(オプション込み)5,000円を、クレジットカードで支払った。
支払手数料 5,000 / 未払金 5,000
支払い方法がクレジットカードの場合、相手勘定は「未払金」【負債】で仕訳します。
(負債:将来的にお金を支払う義務のこと)
「マネーフォワード クラウド」の画面だと次のようになります。
「マネーフォワード クラウド」を使うと、クレジットカードの利用明細が一括でインポートされるので、いちいち仕訳をする手間が省けておすすめです。
例:クレジットカード利用分5,000円の支払日になり、銀行口座からお金が引き落とされた。
バーチャルオフィスの利用料を支払ったあと、クレジットカードの支払日が来て銀行口座からお金が引き落とされたときの仕訳は次のようになります。
一括払いの場合
未払金 5,000 / 普通預金 5,000
未払金が5,000円分消えて、代わりに銀行口座から引き落とされます。
二回払いの場合
・1回目の支払い時
未払金 2,500 / 普通預金 2,500
・2回目の支払い時
未払金 2,500 / 普通預金 2,500
二回払いの場合、半額の2,500円ずつ銀行口座から引き落とされます。
ただし、半額が割り切れる数字じゃないケースもあるので、クレジットカード利用明細を見ながら処理してください。
「マネーフォワード クラウド」だと、銀行口座の入出金履歴もすべてインポートしてくれて自動仕訳されるので、この点は心配いりません。
例:バーチャルオフィス利用料(オプション込み)5,000円を、現金で支払った。
支払手数料 5,000 / 事業主借 5,000
現金で支払ったときは「事業主借」勘定を使います。
個人事業主の場合、現金による取引を行っても原則として「現金」勘定は使いません。
代わりに、「事業主借」「事業主貸」勘定を使って処理することになります。
詳しくはこちらの記事を読んでください。
この記事では、個人事業・自営業の確定申告でよく使われる勘定科目「事業主貸」と「事業主借」の違いと、その使い方について解説します。個人事業主の場合は、「現金」勘定の代わりに「事業主貸」「事業主借」を使ったほうが会計処理がシンプルで手間[…]
例:バーチャルオフィス利用料(オプション込み)5,000円が、銀行口座から引き落とされた。
支払手数料 5,000 / 普通預金 5,000
バーチャルオフィスの利用料が銀行口座から引き落としされた場合、「普通預金」勘定を使います。
「普通預金」勘定を借方(左側)に置けば入金、貸方(右側)に置けば出金という意味になります。
おすすめのバーチャルオフィス3選
私が徹底調査して総合的に考えた結果、「これなら間違いない!」というおすすめのバーチャルオフィスを3つ紹介しておきます。
- Karigo(カリゴ):全国50ヶ所にオフィスがある(現在も拡大中)
- RESONANCE(レゾナンス):東京都の一等地
- digilabo(デジラボ):千葉県松戸駅前のコワーキングスペース
上記3つのバーチャルオフィスは、いずれも郵便物の転送、電話番号のレンタル・転送、法人登記が可能などの特長があります。
Karigo(カリゴ)【使い勝手バツグン】
- 入会金:5,500円(税込)
- 月額料金:3,300円/月(税込)
Karigo(カリゴ)は、全国50ヶ所に拠点があるバーチャルオフィスです(現在も拡大中)。
月額料金も月3,300円〜と良心的なうえ、サポート、サービスも充実しておりコスパが高いので最もおすすめです。
私もKarigo(カリゴ)を重宝していますが、とても使いやすいと感じています。
料金プランはいくつか用意されていますが、「ホワイトプラン」が一番安く使えるし機能も十分でおすすめです。
» 参考:Karigo(カリゴ)公式サイト
なお、Karigo(カリゴ)の評判・口コミについての記事はこちら。
バーチャルオフィスを借りたい人バーチャルオフィスの「Karigo(カリゴ)」を借りようか検討しているんだけど、実際の評判・口コミを聞きたい!Karigo(カリゴ)の料金っていくらなの? デメリット・不便な点はないの?[…]
RESONACE(レゾナンス)【東京都の一等地】
- 入会金:5,500円(税込)
- デポジット:1,000円(税込)
- 月額料金:1,650円/月(税込)〜 ※キャンペーン価格!
RESONANCE(レゾナンス)は、東京都の浜松町・銀座・渋谷の3拠点があるバーチャルオフィスです。
住所に「東京都の一等地」を表記できるので、東京の中心部にある信頼性の高い会社であることをアピールできるのが大きなメリットです。
住所を一等地にすることでブランディングが可能となり、ライバルとの差別化に繋がります。
月額料金は通常3,300円のところ、現在キャンペーン期間中でなんと月額1,650円で利用可能(1年払いコース)。
対応スタッフ常駐、郵便転送は月4回、法人登記もOK。
ただし、オフィスが東京都にしかないので、どちらかというと関東在住のひと向けです。
digilabo(デジラボ)【千葉県の一等地】
- 初期費用:2,200円(税込)
- 月額料金:2,200円/月(税込)〜
digilabo(デジラボ)は、千葉県の松戸駅前から徒歩3分にあるバーチャルオフィスです。
元々はコワーキングスペースとして運営されており、ミーティングスペース、会議室などが利用できるうえ、フロントのスタッフ対応もしてくれます。
千葉県松戸駅前の一等地を住所として表記できるので、名刺やWebサイトに記載することでブランディングが可能です。
料金は安いですが、やはり自宅から近い方が安心なので、digilabo(デジラボ)も関東在住のひと向けです。
» 参考:digilabo(デジラボ)公式サイト
確定申告ツール「マネーフォワード クラウド」について
私も使っている確定申告ツール「マネーフォワード クラウド」は、直感的な操作で、素早く、簡単に確定申告することができます。
マネーフォワード クラウドは、年間50件までの仕訳であれば、30日間無料で使えます。
試しに使ってみてもし合わなければ、使用をやめれば料金は1円もかかりません。
» 参考:マネーフォワード クラウド公式サイト
マネーフォワード クラウドについてのレビュー記事はこちらです。
この記事でご紹介するのは、確定申告や日々の帳簿づけを自動化してくれるツール「マネーフォワード クラウド」です。(以前は「MFクラウド会計」という名前でしたが2018年に改名されました)今回は、マネーフォワード クラウドの「機能」「評[…]