ネットビジネスの確定申告って難しそう・・・
Amazon転売・せどりの勘定科目の使い方、仕訳のやり方を教えて欲しい
この記事はこういった方のために書きました。
Amazon転売(せどり)はもちろんのこと以下のビジネスに取り組んでいる方にとっても役に立つ内容です。
- Amazon輸入ビジネス
- メルカリ転売
- ヤフオク転売
- ECサイト運営
- フリーランス
- その他のネットビジネス
ネットビジネスに詳しくない税理士に確定申告をお願いしてしまうと、仕訳を間違えていたり損をする会計処理をされることがあります。
この記事ではネットビジネスで使用する勘定科目と注意点をレクチャーしていきます。
なお、「マネーフォワード クラウド」の自動仕訳機能を使えば、この勘定科目は借方?貸方?などと悩む必要がないのでビジネスをやっている方にとっては必須のツールです。青色申告の65万円控除(節税)に必要な「複式簿記」も自動でしてくれます。
この記事でご紹介するのは、確定申告や日々の帳簿づけを自動化してくれるツール「マネーフォワード クラウド」です。(以前は「MFクラウド会計」という名前でしたが2018年に改名されました)今回は、マネーフォワード クラウドの「機能」「評[…]
» 開業届・青色申告の記事:せどりに開業届は必須!【青色申告で65万円得をする】
» 仕訳の記事:Amazon転売(せどり)の確定申告【よく使う仕訳の実例】
Amazonせどりで使う勘定科目 〜事業編〜
仕入高(しいれだか)
販売目的の商品や材料を購入したときの勘定科目【資産】です。
注意して欲しいのは、買った時点では経費にならないということです。
いったん「仕入高」として資産に入り、その商品が売り上がったときだけ「売上原価」(費用)に振り替えることができます。
なので、決算の直前に買えるだけ商品を買っても節税にはなりません。
買掛金(かいかけきん)
販売用の商品をツケ払い(クレジットカードなど)で仕入れた際に使用する勘定科目【負債】です。
仕入高の相手勘定になります。
未払金(みばらいきん)
クレジットカードを使って、販売用ではない物・サービスを購入した場合の勘定科目【負債】です。
売上高(うりあげだか)
商品が実際に売れたときに使う勘定科目【収益】です。
一番注意してもらいたいのが、「入金(予定)額」ではなく「販売価格」だという点です。
商品の販売価格は「売上高」、実際の入金予定額は「売掛金」となります。
支払手数料(しはらいてすうりょう)
商品を売り上げたときにかかる「手数料」の処理に使う勘定科目【費用】です。
Amazonやヤフオクなどのプラットフォームでは販売手数料や出品手数料がかかります。
例えばAmazonでは「Amazon手数料 販売手数料」「Amazon手数料 発送重量手数料」などの項目がこれにあたります。
この他にはクレジットカードの年会費、Amazonプライムの会費なども支払手数料(または租税公課)で仕訳します。
売掛金(うりかけきん)
商品の売り上げによって入金待ちとなっている勘定科目【資産】です。
計算方法は
売掛金=売上高−支払手数料
となります。
例えば、2000円の商品を売って、もろもろの支払手数料が200円かかった場合、売掛金は
2000円−200円=1800円
となります。
期首商品棚卸高(きしゅしょうひんたなおろしだか)
在庫商品を前期末から当期へ繰り越した場合、期首商品棚卸高【資産】で処理します。
期末商品棚卸高(きまつしょうひんたなおろしだか)
当期から来期に繰越す場合は期末商品棚卸【資産】で処理します。
売上原価(うりあげげんか)
売り上がった商品の仕入原価を経費に振り替えるための勘定科目【費用】です。
通常、期末にまとめて計算(決算)します。
売上原価=期首商品棚卸高+当期仕入高−期末商品棚卸高
例えば、期首に仕入原価100万円分の商品があり、当期に150万円仕入れ、期末に棚卸したら50万円分の商品があったら、当期の売上原価は
100万円+150万円−50万円=200万円
となります。
Amazonせどりで使う勘定科目 〜節税編〜
費用計上できる勘定科目の中で、ネットビジネスでよく使うものを選んで説明しています。
うまく使えば節税になり得をしますが、その反面、税務調査でも一番狙われる部分なのであまり金額を大きくしないように注意してください。
旅費交通費(りょひこうつうひ)
ビジネス目的の出張、仕入れで支払った宿泊費や交通費を計上する勘定科目です。
実際に仕入れしたレシートなどビジネス目的だという証拠が必要になります。
接待交際費(せったいこうさいひ)
ビジネス目的の飲食代、お土産代を計上できます。
飲食をした人数、内容などをメモしておく必要があります。
消耗品費(しょうもうひんひ)
事務用品や日用品、パソコン周辺機器などの購入で計上できます。
ただし、10万円未満のものに限ります。
通信費(つうしんひ)
PCやスマホのネット代金、有料ツールの購入代金・月額使用料など。
もちろんビジネス用だという証拠が必要です。
新聞図書費(しんぶんとしょひ)
ビジネスの勉強のために本や教材を購入した場合、新聞図書費になります。
Amazonポイントなどを使って購入した場合、割引された後の金額を経費にできるので注意してください。
荷造運賃(にづくりうんちん)
FBA納品、自己発送での発送費用を支払った際に使う勘定科目です。
クレカ支払いや後納契約の場合は、相手勘定は未払金【負債】になります。
地代家賃(ちだいやちん)
事務所の家賃、駐車場代などを処理します。
自宅兼事務所の場合、家賃の全額を費用計上するのはダメで、およそ5割程度であれば認められるケースが多いです。
その他の勘定科目
個人事業主の確定申告に特有の勘定科目もあります。
直接的に節税などには関係がありませんが、現金の処理をシンプルにできるものを紹介します。
» 参考記事:「事業主貸」と「事業主借」の違いと使い方【副業・自営業・フリーランス対応】
普通預金(ふつうよきん)
銀行口座の入出金を処理するための勘定科目【資産】です。
個人事業主の場合、プライベートの銀行口座もいったん全てビジネス用として計上すると楽です。
例えばクレジットカードの引き落とし(すべて未払金で処理済みのもの)がされた場合、
のように処理します。
事業主貸(じぎょうぬしかし)
ビジネス(事業)から事業主(あなた)に「貸す」お金のこと。
事業用のお金を、事業主のプライベートな使途のために使う際の処理です。
例えばビジネス用の銀行口座から現金を引き出す際に使います。
これは現金1万円を引き出したからといって、そのお金を全額ビジネス用に使うとは限りませんよね?
なので、いったん事業主のポケットマネーと見なして事業主貸で処理するのです。
また、プライベートの買い物にクレジットカードで支払った場合、
のように仕訳します。
事業主借(じぎょうぬしかり)
ビジネス(事業)が事業主(あなた)に「借りる」お金のこと。
実際にプライベート用の財布から現金を出して、ビジネス用の事務用品を買った場合は以下のように仕訳します。
最後に
ネットビジネスにおける確定申告のポイントをまとめると
- 売上処理などの単純な仕訳に時間をかけないこと
- 節税の項目になるものは常識の範囲内で経費にすること
が大切です。
確定申告をスピーディーかつ割安に終わらせるには確定申告ツール「マネーフォワード クラウド」がおすすめです。
月額1,280円であらゆる仕訳が自動化できるうえ、青色申告に必要な「複式簿記」にも対応しています。
この記事でご紹介するのは、確定申告や日々の帳簿づけを自動化してくれるツール「マネーフォワード クラウド」です。(以前は「MFクラウド会計」という名前でしたが2018年に改名されました)今回は、マネーフォワード クラウドの「機能」「評[…]
参考:青色申告について【65万円の節税】
青色申告をするためには「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必要です。
青色申告では「最大65万円の特別控除」を受けることができます。
事業で得た所得額から65万円を差し引くことができるので、大きな節税になります。
Amazonせどりをしたい・すでにしているけど、開業届の提出は必要なの?副業せどりでも開業届を出さなければいけないの?個人事業主になって青色申告の控除を受けるには、開業届を出すだけでいいの?こういった疑問にお答えします。[…]
参考:せどりの具体的な節税方法について
せどりの節税・税金対策のやり方(最新版)について、以下の記事にまとめました。
せどりの節税について知りたい人せどりの確定申告で経費にできるもの・できないものを知りたい!せどりの節税・税金対策はどうやればいいの?せどりの利益を守るのに最も効果が高い節税を教えてほしい!こう[…]